現在、クリニックで働く中で上記のような悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
頑張って片付けてもなんだか使いづらい…という方もいらっしゃるかもしれません。
そこでこの記事では、クリニックのための「業務効率化を促す収納方法」を5ステップでご紹介します。
1ステップずつわかりやすく解説しますので、現在クリニックの収納についてお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。
業務効率化とは?
そもそも「業務効率化」とは、業務上の「ムリ(無理)・ムラ(斑)・ムダ(無駄)」を省き、業務がよりスムーズに進むよう改善を図ること。
ムリ・ムラ・ムダそれぞれの内容は次の通りです。
- ムリ:実践不可能な計画・コストの切り詰め・作業量などにより、本来のパフォーマンスが発揮されないこと
- ムラ:ルールや方式が決まっておらず、ムリとムダを行き来している状況
- ムダ:余計な動作や時間、在庫などのこと
上記の3つを排除することで業務効率化が進み、業務改善・経営改善につながります。
収納で業務効率をUPさせよう
クリニックの業務効率を高める方法はさまざまですが、「収納」は主にモノの移動や仕分け・収納の工夫などで「ムリ・ムラ・ムダ」を省きます。
つまり、収納は比較的簡単かつ低コストで業務効率化を図れる方法です。
そして、上手な収納法により業務効率が上がれば、クリニックの経営改善にもつながります。
業務効率化を測りたい方や、少しでも「使いづらい」「散らかっている」など不便を感じている場所は、ぜひ収納を見直しましょう。
クリニック業務を効率化する!5ステップ収納法
それでは、クリニックを効率化する収納法を5ステップでご紹介します。
手順は次の通りです。
- 適正量を決める
- 動作・動線を考慮した収納法を考える
- 使用頻度ごとに分類する
- グルーピングをおこなう
- 定位置を決める
1.適正量を決める
まずは現状を把握し「もの」の適正量を決めましょう。
適正量を決める方法は次の通りです。
- 現在の量を確認する
- 使用頻度を確認する
- 1〜2をふまえ、どれくらいの量があれば足りるか適正量を算出する
※使用期限も考慮する
※収納場所によっては、収納できる限界量を適正量とするのもアリ
そして適正量以上に増やさないことで、次のメリットを得られます。
- スペースにゆとりが生まれ、別の使い方で有効活用できる
- 動線を確保しやすくなる
- 無駄なコストを減らせる
2.動作・動線を考慮した収納法を考える
適正量を決めたら、動作・動線を考慮した収納法を考えましょう。
動作・動線の意味は次の通りです。
- 動作:作業をするときの体の動きのこと
- 動線:人や物が移動する際にたどる経路のこと
つまり「動作・動線を考慮した収納法を考える」とは「どのように収納すれば作業が楽にかつスムーズに作業が進むかを考えること」。
たとえば「ペン」の収納について考えてみましょう。
ペンは「ペンケースに入れて引き出しの中に収納する」よりも「ペン立てに入れて机の上に置く」方が、使用時のアクションが1回で済みます。
- ペンケースに入れて引き出しの中に収納している場合
①引き出しを開ける
②引き出しからペンケースを取り出す
③ペンケースからペンを取り出す
- ペン立てに入れ机の上に置いて収納している場合
①ペン立てからペンを取り出す
さらに、カレンダーの横に置く、メモ帳とセットで収納するなど、使用する場所の近くに収納を作ることでさらにアクションを減らせます。
また、動作においては次の順でモノをおきやすく、取り出しやすいもの。
中段(目〜腰の高さ)>下段(腰から下の高さ)>上段(目から上の高さ)
身長によって使いやすい高さは異なりますが、使用頻度の高いものは「中段」の位置に収納することで、作業がよりスムーズになります。
上記のように動作・動線から使いやすさを考慮し、収納法を考えましょう。
3.使用頻度ごとに分類する
次は使用頻度ごとに分類し、使用頻度の高いものから収納位置を考えましょう。
使用頻度の高いものは手に取りやすい位置に収納するのがベスト。
収納棚では「中段」へ、引き出しでは「手前」へ優先的に収納しましょう。
使用頻度が低いものは、多少取り出しづらい位置に配置してもOKです。ただし、詰め込みすぎには注意してください。
収納場所にスッキリと収まらない場合は、不要なものがないかもう一度チェックしてみましょう。
また、新たな収納を考え直したり、収納スペースが足りない場合は収納グッズをプラスしたりするのもおすすめです。
4.グルーピングをおこなう
収納における「グルーピング」とは、使用目的・使う場所などの共通点があるものごとにまとめておくことです。
仕事をするときに使用するものをグルーピングしておけば、使用する際に探し回ることなくすぐに仕事を始められてとても便利。
たとえば、初診患者さんにお渡しする書類などはまとめてセットすることで、受付作業がスムーズになります。
- 一緒に使用するもの
- ルーチンワークで使うもの
- あまり出番がないもの
などをそれぞれグルーピングし、グループを崩さないようカゴなどにまとめて収納して、業務効率をアップさせましょう。
5.定位置を決める
1〜4をふまえ、定位置を決定しましょう。
定位置を決めることで「もの」に関わるすべての人が位置を把握できるため、探し物をすることがなくなります。
そして定位置を決定したら、さらに位置をわかりやすくするためにラベリングしましょう。
上手な収納で業務をもっと快適に
では最後に、この記事でご紹介した内容をまとめます。
業務効率を高める収納法は次の5ステップでした。
- 適正量を決める
- 動作・動線を考慮した収納法を考える
- 使用頻度ごとに分類する
- グルーピングをおこなう
- 定位置を決める
上手な収納は職場環境を快適にし、クリニックの業務効率化を促してくれます。
1〜5の手順に沿って収納を進めれば、より仕事がスムーズに進む環境が整うでしょう。
もっと業務を快適にしたい方は、ご紹介した収納法をぜひ実践してみてはいかがでしょうか。