YouTube動画の制作が完了したら、いよいよ公開のステップです。しかし、単に動画を公開するだけでは、再生回数は伸びません。公開後の工夫によって、再生回数を伸ばしたり、継続的なYouTube動画制作につながります。
本コラムでは、YouTube動画を公開する手順から、動画公開後に取り組むべきポイントまで詳しく解説します。
動画公開の重要性
どんなにクオリティの高い動画を制作しても、視聴されなければ意味がありません。制作した動画を見てもらうためにホームページへ掲載したり、クリニックの院内で流すことも一つの手段ですが、最も効果的に多くの人に見てもらえる手段がYouTubeです。
YouTubeに動画を公開することで、インターネット上であなたのクリニックの情報が広まり、認知度向上や患者さんとの信頼関係構築に効果的です。とくに動画はブログや書籍に比べて、視覚的に情報を伝えられるため、クリニックの雰囲気や専門性をリアルに感じてもらえます。
従来の広告や文字情報だけでは伝わらない「クリニックの温かみ」や「医師の人柄」を動画で発信することで、患者さんは安心感を得られます。また、健康アドバイスや特定の疾病に関する治療方法を解説する動画は視聴者に有益な情報を提供できるため、信頼獲得にもつながります。
撮影した動画を公開する手順
ここでは、制作した動画をYouTubeに公開するまでの流れを5つのステップに分けて解説します。
ステップ1:動画をアップロードする
YouTubeに動画を公開する第一歩は、動画ファイルのアップロードです。
- YouTubeにサインインする:事前にGoogleアカウントでYouTubeにサインインしておきましょう。
- 「動画をアップロード」ボタンをクリックする:YouTube画面右上にあるカメラアイコンから「動画をアップロード」を選択します。
- ファイルを選択する:アップロードしたい動画ファイルを選択すると、動画の処理が開始されます。進捗状況は画面上に表示されるため、完了するまで待ちましょう。アップロードが完了すると、次の詳細設定に進むことができます。
ステップ2:動画の詳細設定をする
動画の内容やクリニックの特徴を伝えるために、詳細設定を行います。
- タイトル:動画の内容が一目でわかるように、簡潔で魅力的なタイトルを設定しましょう。例えば、「眼科医がお伝えする白内障の予防方法!」のように、キーワードを含めると効果的です。
- 説明文:動画の内容やクリニック情報を丁寧に記述します。視聴者にクリニックの所在地や提供するサービスを伝える機会にもなるため、関連リンク(例:公式サイト)を追加するのも良い方法です。
- タグ:説明文の中に「診療科目(例:眼科)」「疾病(例:白内障)」など、検索されやすいキーワードを設定することで、視聴者が動画を見つけやすくなります。
適切な詳細設定を行うことで、YouTubeの検索結果に表示されやすくなり、より多くの人に動画が届く可能性が高まります。
ステップ3:サムネイルを選択する
サムネイルは、視聴者が動画をクリックする際の重要な要素です。視聴者の目を引くサムネイルを工夫することで、クリック率が向上します。
- カスタム:基本的には、オリジナルのサムネイルを作成することをおすすめします。クリニックのロゴや動画のテーマを含めた画像をデザインし、視認性を高めましょう。
- 自動生成:YouTubeが自動生成したサムネイルを使用できますが、動画の要点が伝わらない場合が多いため注意が必要です。
ステップ4:公開設定を選択する
動画の視聴範囲を設定し、目的に合わせて公開方法を選びます。
- 公開:動画を誰でも視聴できる状態にします。一般公開することで最大限のリーチが期待できます。
- 限定公開:リンクを知っている人だけが視聴できる設定です。特定の患者さん向けの案内動画などに適しています。
- 非公開:動画を自分のみが閲覧可能な状態にします。後で内容を確認したい場合に利用しましょう。
ステップ5:動画を拡散する
動画を公開したら、より多くの視聴者に届けるために拡散を行いましょう。動画を幅広く拡散することで、クリニックの認知度向上と患者さんとのつながりを強化できます。
- クリニックの公式サイトやSNS:動画をクリニックのウェブサイトやFacebook、Instagramなどでシェアします。
- メールやニュースレター:既存の患者さん向けに動画のリンクを含めたお知らせを送ることで、リピーターの獲得につながります。
- オフライン施策:ポスターやパンフレットにQRコードを掲載し、YouTube動画への誘導を促しましょう。
動画の再生回数やチャンネル登録者数を増やすためのポイント
効果的に視聴者の興味を引き、再生回数やチャンネル登録者数を増やすためには、視聴者との関係構築や戦略的な運営が欠かせません。再生数の向上はクリニックの認知度アップや信頼構築にもつながり、患者さんとのつながりを深めるきっかけとなるでしょう。
コメント返信で視聴者との交流を深める
動画に寄せられたコメントに丁寧に返信することで、視聴者との関係が深まります。コメントを通じて「クリニックの専門性や温かい対応」を感じてもらえれば、信頼感が向上し、視聴者が患者さんとして訪れる可能性が高まります。
例えば、健康アドバイスの動画で「具体的な質問」をもらった際に丁寧に返答することで、「このクリニックは信頼できる」と思ってもらえるでしょう。
定期的に最新動画をアップし続ける
定期的な動画公開は、視聴者の関心を維持する鍵です。YouTubeでは、定期的に動画を投稿することで「アクティブなチャンネル」と認識され、YouTubeアルゴリズムによる表示優先度が高まる可能性があります。
例えば、毎週同じ曜日・時間帯に動画を投稿すれば、視聴者が「次の動画も見よう」と期待する習慣が生まれます。継続的な動画投稿は、視聴者からの信頼を獲得し、チャンネルの成長につながります。
- 投稿スケジュールを設定する:クリニックの業務に合わせて、週1回や隔週など、無理のない頻度で設定しましょう。
- 次回の投稿について予告する:「次回は〇〇についてお話しします」といった予告を動画内で伝えることで、リピーターの増加が見込めます。
動画のパフォーマンスを分析して改善を図る
YouTubeアナリティクスを活用して、動画のパフォーマンスを分析することが重要です。具体的には、視聴回数、視聴維持率、クリック率などのデータを確認し、改善点を特定します。
例えば、「視聴者が途中で離脱するタイミング」を確認すれば、次回の動画で内容や構成を工夫することができます。データに基づいた改善を繰り返すことで、効率的に再生数と登録者数を増やせます。
- 視聴維持率の確認:最後まで視聴されない動画は内容や長さを見直す必要があります。
- サムネイルとタイトルの効果検証:クリック率が低い場合は、視覚的に魅力的なサムネイルや興味を引くタイトルに変更しましょう。
プロモーションを強化し新たな視聴者を獲得する
動画公開後は、さまざまな方法で視聴者にリーチする工夫が必要です。クリニックの公式ウェブサイトやSNSを活用し、YouTube動画を積極的に紹介しましょう。
また、オフラインでもクリニック内にポスターやパンフレットを設置し、チャンネルのQRコードを掲示することで、新たな視聴者を取り込めます。プロモーションを強化することで、より多くの視聴者に動画を届け、新規患者の獲得につながります。
- SNSとの連携:FacebookやInstagramで動画をシェアし、クリニックの最新情報と共に発信します。
- ニュースレターの活用:メルマガやクリニック広報に動画リンクを掲載し、再訪問を促します。
視聴者からのフィードバックをもとに次回制作に活かす
視聴者からのコメントやアンケートを活用して、次回の動画に反映することが重要です。視聴者が「どんな情報を求めているのか」を把握し、関心が高いテーマに焦点を絞って動画を制作することで、より多くの人に響くコンテンツを提供できます。
たとえば、視聴者の意見や感想を取り入れて動画を作成した際は、「〇〇について質問が多かったので、次回詳しく解説します」と予告することで興味を引くことが可能です。
視聴者の声に耳を傾け、ニーズに応えるコンテンツを提供することで、クリニックと視聴者の信頼関係が一層深まるでしょう。
まとめ
YouTube動画を活用して再生回数やチャンネル登録者数を増やすには、視聴者との交流や継続的な動画投稿、データに基づいた改善が欠かせません。
コメント返信や定期的な投稿で視聴者との信頼関係を築き、動画の内容やプロモーション方法を工夫することで、より多くの人にクリニックの魅力を伝えることができます。ぜひ視聴者の声を反映しながら、クリニックのYouTubeチャンネルを成長させていきましょう。