患者さんの生の声である口コミは信頼性が高く、クリニック選びの重要な判断材料となります。近年では、Googleビジネスプロフィールや口コミサイトの活用も注目されています。
しかし、「口コミの活用することにどんなメリットがある?」「ネガティブな口コミへの対処法は?」と疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。
私自身、眼科クリニックの事務長として広報やマーケティングを行う中で、新しい患者さんに当院を知ってもらうために、口コミを積極的に活用してきました。
そこで本記事では、以下の内容について詳しく解説します。
- クリニックが口コミを活用するメリット
- ネガティブな口コミへの対処法
どのような口コミも、受け止め方次第でチャンスに変えることができます。一緒に、患者さんに選ばれ続けるクリニックを目指しましょう!
クリニックが患者さんの口コミを活用するメリットとは?
口コミには、患者さん目線の生の声が詰まっています。口コミを活用することで新規患者の獲得や満足度の向上につなげられるのです。ここでは、口コミを活用するメリットを詳しく解説します。
口コミは患者さんの生の声!信頼度が高い情報源
口コミは、患者さんの生の声だからこそ、信頼度が非常に高い情報源だと言えます。クリニックのホームページやパンフレットと異なり、口コミサイトには実際に受診した患者さんの率直な感想が並びます。
「待ち時間が長くてイライラした」
「先生の説明がわかりやすくて安心した」
こうした具体的な口コミは、患者さんにとってクリニック選びの参考になるでしょう。特に、初めて受診する医療機関を選ぶ際、口コミは貴重な情報源となります。
口コミサイトを活用して新規患者を獲得できる
口コミサイトを戦略的に活用することで、新規の患者さん獲得につながります。クリニックに良質な口コミが集まれば、広告宣伝をせずとも来院率アップが期待できるでしょう。
「この口コミを見る限り、なかなか良さそうなクリニックだな」
「ここなら安心して任せられそう。予約してみようかな」
といったように、口コミを通じて患者さんの興味関心を引くことが可能です。また、口コミサイトでは自院の強みを患者さんの声を通じてアピールできます。
- 「院長は〇〇治療に定評があります」
- 「△△が得意な医師が在籍しています」
- 「駅チカで通いやすいです」
このように、口コミを通して自院の魅力を発信することで、新規の患者さんの来院数アップが期待できます。
患者満足度の向上につながる
口コミを活用することは、患者満足度の向上にも直結します。患者さんから寄せられる口コミは、率直な意見や感想が並びます。
「受付スタッフの対応がイマイチだった」
「診察室が狭くて圧迫感があった」
こういった指摘は耳が痛くなりますが、自院の課題を明確化し改善のヒントになります。患者さん目線の課題を知ることで、サービス向上につなげやすくなるでしょう。患者さんの声に真摯に耳を傾け、一つ一つ改善策を講じていけば、患者満足度は着実に向上するはずです。
ネガティブな口コミの対処法とは?
口コミサイトには、良い評価だけではなく、悪い評価が投稿されるケースも少なくありません。こうした口コミは、放っておくとクリニックの評判を大きく損ねてしまう可能性があるため注意が必要です。
ここでは、ネガティブな口コミの対処方法を詳しく解説します。
悪い口コミにも即レスポンス!24時間以内の返信を心がける
悪い口コミが寄せられたら、24時間以内の迅速な返信を心がけましょう。放置してしまうと、「無視されている」「真摯に対応してくれない」といった負のイメージを与えてしまいます。
例えば、次のような内容で返信しましょう。
どのような口コミであっても、まずは受け入れることが大切です。下手に反論をするとトラブルに発展しかねませんので注意しましょう。
ネガティブな評価は改善のチャンス!誠実な対応でイメージアップ
ネガティブな口コミは、インターネット上に公開されるため、なるべく避けたいものです。一方、クリニックの問題点を浮き彫りにしてくれる貴重な情報源でもあります。
「待ち時間が長すぎる」「スタッフの対応が冷たい」
こうした指摘にも、誠実に向き合い具体的な改善策を講じることで、結果としてクリニックのイメージアップにつながるでしょう。
例えば、次のような返信をしてみましょう。
「貴重なご意見をありがとうございます。ご指摘の通り、待ち時間の短縮が課題だと認識しております。現在、予約システムの見直しを進めており、今後は30分以内でご案内できるよう努めてまいります。」
さらに、改善策を実行に移すことで、クリニックへの信頼は大きく高まるでしょう。
ネガティブな評価に対しても、真摯に向き合う姿勢を示すことで、「このクリニックは誠実に対応してくれる」「しっかりと改善に取り組んでいる」というように、ポジティブな印象を与えられるはずです。
自院のイメージアップに向けて、ネガティブな口コミを貴重な学びの機会と前向きに捉えましょう。
再発防止策をアピールして信頼を取り戻す
悪い口コミに返信する際は再発防止策を具体的に示すことで、失った信頼を取り戻すことが可能です。患者さんに「このクリニックは安心して任せられる」と思ってもらえるよう、信頼回復への決意を示すことが肝心です。
失敗を経験として活かし改善につなげることが、患者さんファーストのクリニックのあるべき姿だと言えます。例えば、以下のような内容をアピールすると効果的です。
マニュアルを整備する
接遇の手順やクレーム対応の流れなどをマニュアル化し、全スタッフで共有することで、ミスの再発を防ぎます。マニュアル作成に取り組んでいる様子を口コミ返信の中で伝えると良いでしょう。
研修を実施する
スタッフ教育を徹底するために、定期的な研修を実施する。特に、ネガティブな口コミで指摘された点については、重点的に教育していくことが大切です。
改善事例を公開する
実際に改善に成功した事例や研修の実施を、ブログやSNSで紹介します。具体的な変化を示すことで、再発防止への取り組みをアピールできます。
まとめ
この記事では、クリニックの集患力アップに欠かせない口コミ活用について解説しました。口コミサイトを効果的に活用することで、新規患者の獲得が可能になります。
一方、なかには自院にとって耳が痛い厳しいご意見をいただくこともあります。しかし、患者さんは不安を悩みを抱えており、情報収集をたくさんした上で、ひとつクリニックに決め手お越しいただくため、その期待値は大きいものです。
だからこそ、患者さんの生の声に真摯に耳を傾け、1つひとつ改善を積み重ねることが大切です。その地道な努力が、必ず良質な口コミや患者さんの増加につながるでしょう。