- オンラインマーケティングで患者さんを増やしたい!
- ブログが有効って聞くけど、どうやって記事を書いたらいいの?
- 初心者でも患者さんを集められるブログ記事の書き方を知りたい!
オンライン集患にブログはとても有効ですが、どのように記事を書いたら良いかわからないという質問が多いです。
ブログは闇雲に行うだけでは、効果は得られません。
そこで本記事では、効果的なブログ記事の内容とその構成を解説します。
この記事を読むことで、ブログ初心者でも患者さんを呼び込める記事内容と記事構成がわかります。
作者プロフィール:鈴木恵子
夫のクリニック開業を機に、知識ゼロのまま事務長に就任。以来、17年間クリニック経営を第一線で担っています。
一般経営学をオンラインスクールで学びながら、医療業界に合わせた独自の経営手法を確立し、年間2万3千人以上の患者さんを受け入れる人気クリニックに成長させました。
また、新卒社員の離職率は過去3年ゼロ、育児休暇後の復帰率も100%であり、患者さんにもスタッフにも愛されるクリニック経営を実践しています。
開業医がブログを運営するべき5つの理由
開業医がブログを活用するべき理由は、以下の5つです
- ブログにより自院HPのSEO対策になる
- 医療機関としての信頼性向上
- 深刻な状況ではインターネット検索が利用される
- ブログは情報をストックできる
- ブログではローカル検索が活用できる
ブログにより自院HPのSEO対策になる
1つ目に、自院のホームページのSEO対策になる、という点です。
現在のGoogleのアルゴリズムは、情報量が多いWebサイトの方がSEOに強い傾向があります。
ブログをホームページと同じドメインで運用すれば、ホームページの情報量が増え、ホームページのSEO評価が高くなるというわけです。
医療機関としての信頼性向上
2つ目に、医療機関としての信頼性向上が期待できる点です。
患者さん、特にリピーターとなる患者さんは、私たちが想像している以上に自身の健康に敏感で、医療についてとても熱心です。
そんな患者さんに対し、ブログで医療情報を惜しみなく提供している医院は非常に好印象に映ります。
ただクリニックへ来てもらうのではなく、患者さん自身で解決できそうな部分は無料で患者さん自身に対応していただく。
逆説的ですがこのように患者さんにとって有用なブログ記事を書くことで、患者さんからの信頼感が向上します。
そうして患者さんから信頼される、長く付き合っていただける患者さんを作り、結果的に経営が安定していくのです。
深刻な状況ではインターネット検索が利用される
3つ目に、深刻な状況ではインターネット、Google検索が利用されるという点です。
近年はSNSによる情報検索がトレンドとなっていることから、ビジネスにおいてSNSによる情報発信の重要性が謳われています。
しかし、病気などの深刻な問題に関する検索はGoogle検索が主流です。
ご自身の生活を振り返っていただいてもわかるかと思いますが、
例えば目の充血が引かない、体のだるさが取れない
などと言った健康状態の異常を感じた際の情報収集に、SNSを利用するでしょうか。
ほとんどの人がSNSではなくインターネットを使って検索するはずです。
下の画像はSNSの利用目的の調査結果ですが、やはりSNSは基本的に趣味の情報収集といった側面が強く、緊迫した状況での情報検索には向いていません。
引用:ゼネラルリサーチ株式会社
ブログは情報をストックできる
3つ目の理由に、ブログは情報をストックできるという点があります。
フロー情報、ストック情報という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
フロー情報
「フロー情報」とは、その場で流れ去ってしまう情報です。
会話やチャットなどもそうですが、基本的に発信した直後に大きな意味をもち、時間が経つとその重要性が下がってしまう情報です。
SNSの投稿がこのフロー情報にあたります。
SNSの投稿は基本的に更新が新しいものが先に表示され、古い情報は下へ下へと流されて行ってしまうためです。
ストック情報
一方ストック情報とは、作れば作るほど蓄積されていく情報です。
例えば、企画書やプロジェクト概要などのドキュメント類など何かしらの形で保持され蓄積されていく情報です。ブログはこのストック情報型になります。
ブログの表示順位は、記事の新しさや古さに関係なく、ユーザーが検索した疑問に対して的確な答えを示せるwebページが上位に表示されます。
病気の症状や原因、治療法は基本的に変わることのない情報になりますので、ブログにより情報をストックさせる方が効果的な運用方法となります。
ブログではローカル検索が適用される
5つ目に、ブログではローカル検索が適用される点があります。
ローカル検索とは
検索する人の通信端末(スマホやPC)の場所をGPSを用いて割り出し、その人が実際に行動可能な範囲での解決策を提示する仕組みのことです。
例えばGoogleで
「カフェ」や「病院」などのキーワードで検索してみてください。
検索結果のトップにはあなたの現在地に基づくマップと、その周辺のカフェが表示されるはずです(画像例では山梨県で検索しています)。
また検索結果の下の方までスクロールして見ても、
「〇〇市のカフェ」「〇〇市の病院」
というように、あなたの今いるその地域のカフェや病院が表示されるはずです。
これが「ローカル検索」と言われる技術です。
このローカル検索はGoogleの技術で、ブログ等のWEBページに適用されるものですので、SNSではこの効果を享受することはできません。
SNSでの集患は物理的距離の問題に直面する
SNSは拡散力がブログに比べて強いというメリットはありますが、クリニックの場合、集患には大きく寄与しません。
広く全国に情報を拡散されたところで、その相手がはるか遠方の方であれば、来院してもらうことはできないからです。(ただし、オンライン診療を行っている場合は効果が期待できるかもしれません)
SNSで日本全国に広くマーケティングを行うよりも、ローカル検索を活用して、拠点となる医院周辺の潜在患者さんを取り込むことの方が大切です。
ここまでSNSを比較に出してブログのメリットを伝えてきましたが、これは新規の集患に限った話です。
SNSは情報の伝達性が早い、双方向のコミュニケーションが可能、などのブログと違うメリットがあり、リピーターを増やす面での活用が可能です。SNSの活用方法については、こちらのページをご覧ください。
書くべきブログ記事の内容
ブログのメリットがわかったところで、いよいよ具体的にどんなことを書いていけば良いのかをご説明します。
まず、書くべき内容の記事として、主に3つのカテゴリーがあります。
- 病気や症状を解説する記事(自院のHPに潜在患者さんを呼び込む記事)
- 自院の雰囲気やスタッフを紹介する記事(自院への来院の決め手となる記事)
- 季節性のある病気予防の記事(患者さんと関係性を保つ記事)
①病気や症状を解説する記事
病気や症状を解説する記事は、症状のある潜在患者さんがGoogle検索で解決策を探した際に、自院のブログをヒットさせるための記事です。
患者さんは、調子が悪くなった場合などにはすぐに病院へ行くのではなく、まずインターネットを使って原因や病名を調べます。
病気や症状を解説する記事により、潜在患者さんに自院の存在を知ってもらうことができます。
②自院の雰囲気やスタッフなどを紹介する記事
①の記事で潜在患者さんに自院を見つけてもらった際、来院の決め手となる記事を用意します。
例えば下記のようにサービスレベルを向上させる取り組みをしている場合は、積極的にブログに書いてアピールしましょう。
- 子連れの患者さんが安心して施術を受けられるようにキッズルームを完備していること
- 待ち時間を出来るだけ少なくするよう工夫をしていること
また、医院の雰囲気を知ってもらうために、スタッフ紹介や診察の様子などの記事を書くことも大変意義のあることです。
人は知らない場所や新しい場所へ行くことには、多少なりとも不安を感じます。
自院の雰囲気や診察の様子、スタッフの様子を公開することで、患者さんの心理的な壁を和らげ、来院しやすい心境を作り出しましょう。
③季節性のある病気予防の記事
③の記事は、来院経験のある患者さんとの関係性を保つための記事になります。
具体的には、SNSで発信する情報を詳細に解説するための記事となります。
(SNSの活用方法についてはこちらのページを参照ください。)
患者さんとの関係維持にはSNSの活用が効果的ですが、情報が有用なものでなければ長くフォローしてもらえません。
季節性のある病気予防の情報は誰にとっても興味関心が高く、タイムリーな情報発信に向くSNSにぴったりです。
しかし、SNSは字数制限などの制約が大きく、詳しく説明することができません(ツイッターは140文字以下など)。
そこで、詳細な情報を載せたブログ記事を作成し、SNSでその記事のリンクを紹介するのです。
こうすれば、SNSの特性を活かしながら、欠点も補うことができ、患者さんとの関係維持が可能になります。
ブログ記事の書き方
書くべき記事の内容がわかったところで、次に記事の書き方のポイントをご説明します。
病名ではなく、症状から検索できる記事にする
“病気や症状を解説する記事”のタイトルは、病名ではなく、症状から検索できるものにすることがポイントです。
患者さんは病名に精通しているわけではないからです。
人が体に違和感を感じた際、いきなり病名で検索する人はいません。
例えば胃潰瘍になった人がいるとしても、その人自身は「胃潰瘍である」と自覚はしていないので、
などで検索をかけます。そして症状から検索した結果を元に、
と初めて病名が分かるのです。
「みぞおち 鈍痛」「腹痛 吐き気」などのような症状を示すキーワードをタイトルに入れることで、患者さんから検索してもらえる記事となります。
ブログの記事構成
ブログ記事の構成は、患者さんが疑問に思う順番を考えて書いていくことが大切です。
上述したように、患者さんの検索のスタートは病気の症状から始まります。
その後の記事構成としては、以下のようになります。
- 病気の症状(患者さんの検索ワード)
- 病気の説明(病名、初期症状から重症化までを解説)
- 対象の病気の原因
- 治療方法
- 自院のアピール
①病気の症状(患者さんの検索ワード)
まずは病気の症状について記載します。患者さんが自分の感じている違和感、症状と同じかどうか、確認する部分です。
②病気の説明(病名、初期症状から重症化までを解説)
①で説明した症状がある場合に考えられる病名を説明します。
患者さんはまずそれが病気なのかが気になるからです。
そして病気であれば、最悪の場合どうなってしまうのかを不安に感じますので、ここで説明します。
③対象の病気の原因
次に病気の原因を説明します。
ここで、患者さんが本当に②で説明した病気なのかどうか、確かめるためです。
患者さんは症状が似ているからといって、すぐにその病気である、と断定はしません。
病気の原因と自身の過去を振り返り、思い当たるものがあって初めて確信を持つのです。
④治療方法
患者さんが②の病気であると確信できたら気になるのが、その病気の治療方法です。
よほどの緊急事態でない限り、患者さんは病院へ行くことなく解決できる道を選ぶでしょうから、ますはご自身でできる療養法を提示します。
⑤自院のアピール
④の治療方法ではうまくいかない、あるいは時間がかかりそうだと感じた際、患者さんは病院への来訪を決断されます。
その際に受け入れられる体制が自院にあることをアピールして、来院をすすめましょう。
まとめ
本記事ではブログ活用方法についてご紹介しました。
- ブログは新規の患者さんを集めるのに有効
- 3つのカテゴリー記事で、潜在患者さんをリピーター患者さんにする
- ブログの記事は、患者さんの疑問が生まれる順番に書く
以上です。ブログを活用し、集患・増患につなげていきましょう。